一日一駄話 / SOU・SOUプロデューサー若林剛之によるたわいもない事
“茶室彼是(ちゃしつあれこれ)【82】”
本日は日曜日!数寄屋大工一家の箱入り娘、寺田 由のコーナーです!
春がやってきましたね。
みなさんにも春といえば・・・の何かがあるかと思います。

私はお茶のお稽古で春といえば・・・
「釣り釜(つりがま)と旅箪笥(たびだんす)」

天井から伸びる鎖にゆらゆらと揺られる釜が「釣り釜」。
お点前の時に道具を置いたり飾ったりするのが「棚(たな)」。
棚は種類も使い方も様々で、季節やシーンによって使い分けされているのですが(だから覚えるのが大変!)、私のお稽古している流派では「春は旅箪笥!」というのが定番です。
過去にはSOU・SOUスタッフの日記にも登場しました。
こちら→★

瀬野のコメントにもあるように「これでピクニック行ったら楽しいだろうなー」と思えるのは私たちが泰平な世に生きているからですね。
本来は千利休が豊臣秀吉の小田原攻めの戦場に携行するために考案されたそう。
ですので箪笥の中には茶道具一式が収納できる設計。
戦場で一服、それがどういった意味を持っていたのか勉強不足ですが、秀吉と利休のことですから何か思うことがあったのでは?と深読みしてしまいます。
それにしても、利休がえっちらおっちら背負って行ったと思うとちょっとかわいいですね。
「旅箪笥の季節か・・・旅箪笥欲しいな」
そんな一言で兄が作ってくれたのが正真正銘の「旅箪笥」!!

手前味噌ですが、もともと指物(箱や家具などの木工品)が得意な兄が作ったということで寸分違わぬ美しい収まり。
けんどん蓋(前戸)に付いた落とし込み金具まで本当に旅箪笥。

ということで早速、道具を見繕って飾ってみることに。
あぁ、こうなってくると釣り釜を吊るして・・・と行きたいところですが、釣り釜なんてあったかな・・・
とまた納戸をゴソゴソしなければなりません。

私は道具にはほぼ無頓着ですが、大切にしたい道具が手元にあるのは心が躍りますね。
えっと・・・次は何をリクエストしようかと密かに企む日々です。
《つづく》
========================================
それでは、また明日。
-------------------------------------------
【今日の合言葉】
「茶室彼是(ちゃしつあれこれ)」
・店舗でお会計時に、〔今日の合言葉〕を言って頂くと、1ポイント差し上げます。
(1日に1ポイントのみの進呈です)
・毎日変わりますので、ご注意ください。
・店舗のみのサービスとさせて頂きます。
あしからず御了承願います。
-------------------------------------------

2 件のコメント
"お茶の道"にまったくの無知者の私が毎度、由さんの『茶室彼是』にコメントするなんて、全くおこがましいなぁと思いつつ、今回も(*^^*)
お花や掛け軸、お菓子などの設えが季節を感じる物とわかりますが、"旅箪笥"が「春」とは如何に⁈
瀬野サンの『日記』には"旅箪笥"の上に花が設えていましたが•••。
されど、奥深いものですねぇʅ(◞‿◟)ʃ
で、兄上が作られた"旅箪笥"の風合いの趣きもさることながら、「これに持ち手が付いたら"岡持ち"やなぁ」と思ってしまった凡人な私でした•••m(_ _)m
kazu-endlix様
いつもコメントをいただきましてありがとうございます。
旅箪笥に吊り釡、今は室内でお稽古ですが、目を閉じて想像の翼を広げて自然の中で野の風を感じてみる・・・
そんなわけで春なのです笑
おかもち、いいですね!本当にそうですよ、用途はほぼ同じ!笑
中身はお茶道具か、ラーメン餃子、半チャーハンの違いですね!