一日一駄話 / SOU・SOUプロデューサー若林剛之によるたわいもない事
“風前の灯”
先日手縫い地下足袋のゴム底を作っている工場が廃業された。
ゴム底がなくなるということは、つまり地下足袋が作れなくなると
いうことです。「愛好家がいる限り、手縫い地下足袋の灯は消さ
ない」と言っていた、まるそう産業会長の小沢さんの言葉が頭を
よぎった。なんとかならないのかなと思うのですが、今のところは
工場再開の目処が立っていません。もしかしたら、このまま手縫
い地下足袋〝壮龍〟が作られることはないのかもしれません。
そうなると手縫い地下足袋の一大産地だった埼玉県の一つの歴
史が幕を閉じることになります。